ヴァンフォーレ甲府98 |
| ヴァンフォーレは1965年に設立された甲府サッカークラブが母体となっている。 甲府クラブはJFLでも御馴染みだったが、 考えて見ると甲府の地に純粋なクラブチームがあって、 それなりのリーグに属しているというのは凄い事なのだろう。 でも、昨今のJFLからJ2へという激動の動きの中で、財政は火の車であった。
でも、そんな中でも、灼熱の甲府盆地での消耗戦という地の利を最大限に生かし、 年より準会員チームを苦しめた。 97年は川崎フロンターレに2勝。しかも、ホームでは3-0と、唯一川崎を完封した。 もとJリーガーで固めたチームを高卒ルーキーの29番の選手が切り裂きまくったのは爽快だった。
そして98年。ヴァンフォーレは史上最高の成績を収めた。 躍進の源となったのは1年ぶりに出戻ったバロンであった。
でも、バロンで凄く印象に残っているのはその2年前に遡る。 確か神戸戦の試合後。 競技場の入り口でボーっとしていたらバロンが出てきて駐車場に向かった。
そのバロンを呼びとめたのは地元の親父。 たぶん酒が入っていた親父はバロンに対して、 「お前、シュートの撃ち方がなっていないんだ。こう、こう蹴るんだ」 と、滑稽なジェスチャー付きで「日本語で」まくし立てていた。
バロンは、何を言われているのかは理解できなかったと思うが、 その親父の言うことに神妙に耳を傾け、時々相槌まで打っていた。 実にいいやつである。 | 1998 |
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