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NTT関東 アウェイ


 どうもこのチームはつかみ所がない。

JFL最ダーティのハードディフェンスを誇り
(お陰で柏レイソルのカレッカは昇格前に壊されてしまった)、
奪ったボールは「つながったら儲けものっ」とばかりに
とりあえずサイドラインをめがけて思い切り縦に蹴る、
という場当たり攻撃作戦と、若いだけの底なしの体力で、
真面目にサッカーをしようとする年寄り準会員チームを苦しめた。

 まあそれだけならわかりやすいのだが、
昔から「コーチをアヤックスに派遣する」などという、
解っているのか解っていないのか評価に苦しむことを、
平気で行ってしまう大企業がバックに控えているのが不気味である。

 かつて私はJFLで無敵を誇った福岡ブルックスが、
鴻巣の地で弱小NTT関東に凄まじいプレスをかけられてズタズタにされ、
なおかつ美しいオープン攻撃から大ベテラン赤井
都合3度のビュリホーゴールを決められて沈んだ伝説のゲーム、
通称「鴻巣の赤い衝撃」を見ているのだが、
あながちまぐれとは言えないところがまた不気味であった。

 もともと浦和のチームだったのだが、
現在は大宮の誘致により、大宮アルディージャとなった。
2000年には、レッズのJ2陥落により、
念願の埼玉ダービーがあっけなく実現してしまったが、
いずれはJ1で、あの埼玉スタジアムを真っ赤に染められた中で
さいたまダービーをできるだろう。

 この埼玉ダービーが熱くなることは必至だが、
最後に、浦和との決定的な違い、客層について触れる必要がある。
99年の春、当日券売場で私はどの席種を買うか迷っていた。
当時の大宮は高い席と安い席、真ん中の席、の価格差が大きかったのである。
結局私は最も安価なゴール裏にしたのだが、隣にNTTの社員がいた。
以下、窓口との会話である。

 社員「今年はこれ(社員証)使える(去年は社員証で無料入場できた)の?」
 窓口「いや、今年は(独立法人だから)駄目なんですよ、すみません」
 社員「そうなんだ、しょうがないね、じゃ"SS"2枚。」

 貧富の差こそが、ダービーを盛り上げる最大の要因である。
このチームには大いに期待したいところである。
1998?