JFL年表
第4回大会(1995)
○1位 福岡ブルックス(←藤枝)→Jリーグ昇格
○2位 京都サンガ→Jリーグ昇格
3位 東京ガス(東京)
○4位 鳥栖フューチャーズ(←浜松)
5位 ヴォルティス徳島(大塚製薬)
○6位 ヴィッセル神戸(←川崎製鉄)
7位 本田技研(浜松)
8位 東芝(川崎)
9位 ヴァンフォーレ甲府(←甲府)
10位 NEC山形(山形)
11位 コスモ石油(四日市)
12位 富士通(川崎)
13位 福島FC(福島)
14位 NTT関東(浦和)
○15位 ブランメル仙台(仙台)
16位 西濃運輸(大垣)
 この年はリーグ全体が底上げされ、多いに盛り上がった一年となった。主役はウーゴ・マラドーナをライバル・フューチャーズから引き抜き、なおかつ、元セリエAでも活躍したアルゼンチン代表トログリオを擁した福岡ブルックス。その戦力は圧倒的であった。
 そして、かの大震災に見まわれ瀕死の船出となりながらも、練習グラウンドが完成すると同時に上品な美しいサッカーを展開し、落ちる戦力ながら戦術面で補い、復讐の連勝を重ねたヴィッセル神戸であった。

 これに、ルイス・カルロスの芸術的フリーキックと、カレッカを髣髴させるミクロレベルのストライカー、バウタザールの2枚看板を掲げる京都サンガが真っ向からぶつかった。
 また、チーム構成に失敗し、深刻な状況に陥った鳥栖フューチャーズも、気力で追いすがる。

 そして、東京ガス・ヴォルティス・本田といった優良企業チームがこれらのチームを脅かした。
 東京ガスは伝説のエース、関浩二が大爆発し、アマラオとの2トップは脅威の存在となった。ヴォルティスも堅守に加えて関口がゴールを量産。そして本田技研はレイソルから移籍のロペスが圧倒的な得点力を見せつけ、得点王となった。
 一方、絶対的エース、バルデスをセレッソ大阪に引きぬかれた東芝は、レイソルから獲得した巨人へジスがほうり込まれるボールをことごとく跳ね返し、老魔術師ペデルッチが悪魔のキックでゲームを組み立て、好位置にとどまったが、弱体化は否めなかった。そして、この年の終盤、東芝は電撃の札幌移転を発表した。

 下位のチームにも特徴が現れ始めていた。コスモ石油を一人で切りもりする元韓国オリンピック代表の金柄秀は、意外性のプレーと、何とも言えない孤独感で観衆を魅了した。
 ブランメル仙台は、何を血迷ったか準会員申請して東京ガスの逆鱗に触れ、0-7というスコアで半殺しにされたりしていた。
 福島は上位相手には一向に勝つ気配がなかったが、下位相手にはしぶとく勝っていた。
 NEC山形は、東北初のJFLという誇りを仙台・福島相手に爆発させ、緒戦はいずれも6-0でボコボコにした。
 そのNEC山形相手になると、富士通は異様に燃えた(笑)。

 主役・敵役・脇役・チョイ役。全ての登場者が味を持ち始めた。この年がJFLの事実上のピークになったと思われる。

 そして、この身を切る戦いは、観客も引きつけた。この年の戦慄の一戦、西京極での、京都サンガ対鳥栖フューチャーズのサバイバルマッチは、20202人と、満員を記録している。
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